アンガーマネジメント 安藤俊介 まちかど情報室 7月31日・8月7日

怒る女性健康

2020年7月31日のまちかど情報室のテーマは”あなたの怒りしずめます”でした。怒りの感情との上手な付き合い方を教えてくれたのは日本アンガーマネジメント協会 代表理事 安藤俊介さん。安藤さんはニューヨークで働いていたときに出会った怒りの感情のコントロール術 アンガーマネジメントという手法を研修会や書籍を通して伝えています。

怒りと上手に付き合う方法

安藤さんがコロナ禍で気になるのが、怒りを抱える人が増えていること。マイナスの感情が大きくなって、そのはけ口を探している人が多くなったといいます。怒りの感情と上手につきあえていると、誰かを攻撃しなくて済みます。

怒りのメカニズムを知る

まずは怒りのメカニズムを知ることが重要です。ライターで例えるとわかりやすいでしょう。炎は怒り。ガスはマイナス感情や状態(不安・つらい・苦しい・悲しいなど)。今、行き先の見えない不安が大きくなっています。

着火スイッチは自分が信じる”べき”が裏切られたときです。自分の中の基準で、そうすべきことができていないと火花が散ってしまいます。今だと、自分は自粛をすべきと考えているのに、していない人がいるとか、密を避けるべきなのにしていないとかが相当します。

ガスであるマイナス感情が大きくなり、火花が散る機会が増え、炎が燃え上がりやすい状態になっています。

6秒ルールと魔法の言葉

怒りとうまく付き合うために安藤さんが勧めているのが、6秒間我慢してみることです。6秒あれば何らかの理性が働いて人間らしくふるまうことができると考えています。

6秒待つためにオススメなのは魔法の言葉を決めることです。イラッとしたときにあらかじめ自分が用意しておいた自分をしずめる言葉を6秒唱えてみましょう。

自分をしずめる言葉は、「大丈夫、大丈夫」とか「大したことない」とか…。好きな人の名前とか、好きな食べ物とかでもいいそうです。

怒りメモと振り返り

スマートフォンなどを使って怒りの内容を記録する怒りメモをとっておくこともオススメです。後で振り返ったときに、自分の傾向すなわち、毎回同じようなことで怒っていることが多いことがわかります。

週に一度メモを読み返すことで、自分の着火スイッチがわかるようになり、怒りのコントロールにつながります。

多くの人が、怒ったことは覚えているが、何にどう怒ったかについては具体的には覚えていないといいます。メモを見返して、自分の怒りのパターンを知ることで、むやみに怒る失敗を減らせるということです。

アンガーマネジメントは、怒りのセルフコントロール術と言えますが、今回紹介した手法を1つでもちょっとずつやり続ければ、怒りの感情と今までよりもはるかに上手につきあえる日がやってくるはずです。

怒りの伝え方

8月7日のテーマは”怒りを上手に伝えよう”でした。安藤さんに自分の怒りを怒りとしてではなく相手に伝えるうまい方法を教えてもらいました。

外出が自粛されていた期間中に、怒りに関する無料相談を行ったところ、家庭の中にいて夫や妻に対して、子どもに対して怒る機会が増えていて、そのことについて悩んでいるという声が多かったそうです。

コロナ禍で怒りが起こりやすくなっているからこそ、感情的にならずに、気持ちを相手に伝える必要があります。

相手にリクエストを伝える

そこで覚えておきたいのは、相手にリクエストを伝えることです。
怒るときに相手に反省してもらおうとか、相手をへこまそうとして怒っている人が多いですが、そうではなく、相手に今どうしてほしい、次どうしてほしいを伝えるのが怒ることの目的です。

どうしてほしいのか、怒る側の意図を相手が理解できるように伝えることが大事です。

リクエストを伝える際のNGワード

相手にリクエストを伝える際にやってはいけないことがあります。いつも絶対必ずなどの決めつけことばは使わないようにしましょう。

いつもそうじゃないと怒られると、いつもじゃないのにと決めつけられたことに反発してしまいます。

相手を責めるなんでどうしてもNGワードです。これらは過去や原因を聞くことばです。そうではなく、未来を聞くと相手を責めることになりません。

なぜできない、どうしてやらないではなく、どうすればやるの?とか何があればいい?というように未来を質問するようにしてください。

大勢の人の前で怒らない

怒る際のシチュエーションにもポイントがあります。怒るときには必ずフェイス・トゥ・フェイスで、1対1で。特に注意が必要なのは職場や学校など大勢の人がいる場面です。

大勢の人が聞いていると、恥ずかしいとか恥をかいたとか思ってしまいます。何を言われても、出てくるのは言い訳とか逃げたいという気持ちばかりになってしまいます。

怒ることはリクエストなので、いかにリクエストを聞いてもらうかです。それを邪魔するような要因は入れないほうがいいのです。

ことばや時、場所を選んで、自分の意思をしっかりと伝えることが大切です。

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