2021年3月2日のまちかど情報室のテーマは”お茶 もっとおいしく”でした。緑茶のぐっとおいしくなる入れ方を教えてくれたのは茶師 前田文男さん。前田さんは日本各地のお茶に精通していて、風味の異なるお茶の葉をブレンドすることで、おいしさを追求しています。
美味しいお茶の入れ方
お茶の入れ方に一手間かければ、一度急須に入れたお茶の葉で、3回分違った風味を楽しめます。
1煎目は旨味や甘味を楽しみます。2煎目はお茶の苦味を味わいます。3煎目はだいぶすっきりしてくるので、清涼感のあるすっきりとした味を味わいます。
お茶の温度
ポイントになるのは温度です。香甘苦渋といって、香りとか甘みとか苦味とか渋み、これらのバランスが70℃~80℃が1番いいと言われています。
お湯を70℃ほどに冷ましてから飲むといいのですが、冷ますのに使うのがマグカップです。
大きめで厚みのあるマグカップに、まずお湯を注いで少し待ちます。
そして上の縁の部分を慎重に触って「熱っ」と感じるくらいになったら、10℃ほど下がっているということになります。これで90℃くらい。
これを茶碗に丁寧に移していきます。移すときにこぼれると火傷するので、気をつけてください。
同じように上が熱くなるまで待つと、温度が10℃くらい下がって、80℃くらい。
そこでいよいよ急須に移してフタをします。また10℃くらいすっと下がっていくので、大体70℃の適温になります。
湯を入れて1分ぐらい経ったら、お茶を入れ始めるとちょうどいいです。
お茶の注ぎ方
温度ができたら、注ぎ方も重要です。回すと余分な苦味や渋みが出るのでいけません。
大切なのは注いだ後です。急須をちょっとだけ後ろに傾けます。中でお茶の葉が動いてしっかり味が出るようになります。
複数分なら少しずつ順番に注いで、1人分なら何回かに分けて注ぎます。
さらにポイントがあります。最後の1滴がベストドロップと言われていて、旨味が凝縮されています。最後の1滴を絞りきるのが1番重要です。
2煎目
2煎目はお茶の葉に多く残っている苦味と渋みを味わいます。特に苦いのが好きな方は、2煎目は1煎目よりお湯を熱めにするのがポイントです。
熱湯をきれいな茶碗に入れて冷まして急須に移します。待たずにお湯を注ぎます。ほどよく苦味が抽出されます。工程が1つなくなります。
3煎目
旨味や苦味を味わった後の3煎目は、すっきりとした味わいを楽しみましょう。
3煎目はまた1つ工程が減ります。お湯を直接急須に注ぐことで、熱湯でお茶の葉に残っている風味を抽出します。
急須からすぐに茶碗に注ぐと、さっぱりとした飲みやすい味になっています。3つの味を楽しめます。
お茶の入れ方でこんなに違うんだなというくらい本当に変わるので、ゆったりとした時間の中でお茶を入れていただいて、お茶を飲んで一息ついていただくのが今一番いいと思います。
お茶は水のにおいが移りやすいので、水道水を5分ぐらい沸騰してから入れると香りも残ります。
2021年3月16日のまちかど情報室のテーマは”水出し緑茶 おいしく”でした。冷たいお茶を上手に入れる方法を教えてくれたのは、今回も茶師 前田文男さん。
水出し緑茶をおいしく
暖かくなってくるこれからの時期にオススメなのが水出し緑茶。水で出すことで、苦味や渋味を抑えることができて、お茶の甘みを感じることができます。なので、これから暑い中、子供にも飲みやすいでしょう。
煎茶
煎茶に含まれるうまみの成分は、冷たい水でも抽出されます。一方、苦味や渋味の成分は、温度が低いと抽出されにくいので、飲みやすくなります。
水出しでうまみを引き出すワザがあります。
お茶の葉はお湯で入れるときの1.5倍
水1リットルに対して茶葉は15~20g入れます。
水の温度にもこだわりたいところです。
しっかり冷やした水を使う
なるべく水の温度を低くするために、冷蔵庫に入れていた水を使います。
冷蔵庫でしっかり冷やした水を使うことで、苦味や渋味がより抑えられて、スッキリとした味わいになります。
冷蔵庫に入れて、1時間半から2時間ほどでおいしく飲める濃さになります。
冷蔵庫から取り出して、グラスに注ぐ前にも、ひと手間加えます。
ボトルはやさしく回す
少しずつかくはんしていきます。最初はゆっくりと水を回すようにします。
すると、お茶の葉はグルグルとうずを巻いて登っていきます。30秒ほど回すと、ボトルの中のお茶の濃さが均一になります。
かくはんしてお茶が回っているうちにスーッと入れると、しっかりと味のついたお茶が出てきます。
お茶の葉はすぐに沈んでしまうので、注ぐ前にはその都度、ボトルをやさしく回すようにしてください。
ボトルをそのまま数時間、冷蔵庫に入れておいても味はそれほど変わらないので、朝作ったら、その日のうちに飲みましょう。
ほうじ茶
煎茶とともにオススメなのがほうじ茶。水出しの方法は、煎茶と同じで、ほうじ茶特有の豊かな香りが引き立ちます。
熱いお茶でいれても香ばしい味はしますが、冷茶でいれると、葉っぱそのものの香りを楽しめます。ほうじ茶は香りが非常に立ちます。
ほうじ茶の香りを存分に楽しみたいときには、是非水出しに。
煎茶とほうじ茶は、違う味で2パターン楽しめます。日本茶は非常に楽しみがあります。マイベストなお茶を探して、楽しんでもらいたいです。
煎茶は熱湯でいれたものより、水出しの方がカフェインが少ないということもあって、リラックス効果も期待できます。
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