2021年5月31日のまちかど情報室のテーマは”座る姿勢 正してすっきり”でした。正しい座り方について教えてくれたのは早稲田大学講師で姿勢を改善する方法などを伝えている碓田拓磨さん。
椅子に座っていて、背中が丸まっていたら要注意です。
悪い姿勢でいると、背中が丸まることで身体のバランスが崩れてきます。
すると、筋肉に負担がかかって、肩こりや腰痛をはじめとする体の不調が生じてしまいます。
正しい座り方と骨盤
正しい姿勢を保つためには、骨盤の角度がポイントになります。
骨盤が立っていると、背中が後ろと前に緩やかなS字カーブをしています。
骨盤が後ろに傾くと、背中も丸まってしまいます。
椅子の正座
そこで、骨盤を立てて座る「椅子の正座」という座り方を身につけることが、姿勢を正す第一歩です。
本当に椅子の上に正座するわけではありません。正しい座り方のことを碓田さんが「椅子の正座」と呼んでいます。
両手を背骨の部分に当てます。場所はおへそと同じくらいの高さです。
背骨の少し外側の背筋を指で強めに押します。
そのまま上を向いて、背筋を伸ばしたまま上体を少し倒します。すると、背筋が固くなります。
その後、上体を起こします。今度は、背筋の感触が柔らかくなります。
張っていた背筋が柔らかくなる、この瞬間がいいんです。
これが筋肉が緩んだ状態で、体への負担が少ない、理想的な背筋の伸ばし方です。
最後に顔を正面に向けて、そのまま手のひらを上にして脚の付け根に置きます。
これが碓田さんが言う「椅子の正座」です。
オン・オフ体操
この姿勢をデスクワークの時に保つことが重要で、それには筋力が必要になります。
これを鍛える碓田さんの技があります。オン・オフ体操です。
骨盤を立てて座るための腸腰筋や大腿直筋を鍛えることができます。
オン・オフ体操で鍛える腸腰筋と大腿直筋は、骨盤の動きに関わる筋肉です。
先ほどの「椅子の正座」をします。骨盤が立っているオンの状態です。
そこから今度は力を抜いて背中を丸めると、骨盤が傾いてオフの状態になります。
また「椅子の正座」の状態にして骨盤をオンにします。
この動作を4回繰り返します。これが1セット。
朝昼晩1セットずつ、例えば食後やデスクワークの合間などに行うと、次第に姿勢を無理なく保てるようになります。
こまめに「椅子の正座」に取り組んで、少しずつ出来る時間を延ばしてください。
最初のうちは、背もたれにお尻や腰を軽くあてるとしやすくなります。
筋肉がついたなと思ったら自立していくと、楽にできるようになります。
2021年6月7日のまちかど情報室のテーマも”座る姿勢 正してすっきり”でした。今回は肩に注目して姿勢を正す技を教えてくれました。
今回も姿勢と健康の関係に詳しい碓田拓磨さんが教えてくれました。
正しい座り方と肩
良い姿勢を保つには、骨盤が立った状態にして背筋を伸ばすのが大切だと上で述べました。
もう一つ大切なのは肩です。
背中が丸い、いわゆる猫背の状態の人は、肩が必ず前にきてしまっています。
パソコン・スマホをよく使うと思いますが、そのとき腕を前に出してしまうので、その分、肩が前に出てしまって、猫背になりやすいということです。
肩が前にきた状態をずっと続けていると、この状態に体のクセがついてしまいます。
肩こり、腰痛、背中の不快感といった体の不調にもつながっていきます。
そこで、肩が前に出てしまう状態がクセにならないように防ぐ技があります。
キャットストレッチ
前にきがちな肩を後ろに目いっぱい引くことで、クセを帳消しにするのが大きな目的です。
やり方は簡単です。まず、骨盤を立てた状態で背筋を伸ばして座ります。
次に後ろで軽く手を組み合わせます。ポイントは手のひらを上にすることです。
そして鼻から大きく息を吸って、この後の一連の動作は、息をゆっくり吐きながら行なってください。
まず、腕を伸ばして、肩を後ろに引きます。
両肩を寄せますが、両肩でレモンを挟んで絞るようなイメージでギュッと寄せてください。
そしてそのまま頭を後ろに軽く倒して3秒キープして肩の力を抜きます。
座って作業している時に、背中が丸まってきたなと気付いたら、こまめにやるのがポイントで、1日に20回ほど行うと効果的です。
さらに、猫背を防ぐためには、肩の筋肉を柔らかく保つことも重要です。その技が…
マックス腕回し
かたくなった筋肉に柔軟性を取り戻させて、肩の動きをよくします。
最初に背筋を伸ばして両手を上に向けて足の付け根に置くのがホームポジション。
そして上腕を水平に伸ばして、ここで息を吸って、この後はゆっくり吐き続けながら行います。
まず肩をグッと前に出して、その肩の周りの筋肉を伸ばします。
そしてここからゆっくり上に上げていき、後ろで水平の状態にします。
ここからさらにグッと伸ばします。肩をひと伸びさせます。
これで一回。
腕を回す時は、 指を目で追って肩から指先まで最大限(マックス)に伸びていることを意識して下さい。
左右交互に2回ずつ回して1セット。これを朝昼晩1セットずつやるのがおすすめです。
体操を実践することによって、体への余計な負担をかけない、バランスの整った姿勢を保つことができるようになっていきます。これがすごく大事です。
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