タンパク質 食品でならとりすぎても平気?
プロテインとりすぎるとよくなさそうだけど、早く筋肉つけたいし…
タンパク質って一日の必要量ってどれくらい?
これらの疑問を解消しましょう。
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タンパク質をとりすぎると…
食品からタンパク質を摂る場合は、脂肪や炭水化物も含んでいたり、調理に油を使っていたりするので、タンパク質をとりすぎると、これらも多めに摂取することになります。
特に筋肥大を目的としている場合は、タンパク質の必要量が多いので、タンパク質自体はとりすぎでなくても、脂肪等を余分に摂ることになります。
意に反して、摂取カロリーを増やしてしまい、太る原因になります。
また、タンパク質は分解されてアミノ酸となって吸収されますが、吸収されたアミノ酸の余剰分は、ブドウ糖と同様に、肝臓で脂肪酸になり脂肪として貯蔵されます。
余分なアミノ酸が分解されると毒性の強いアンモニアが生じます。アンモニアは肝臓でATPを使って毒性の弱い尿素にされ、腎臓に運ばれて排出されます。
これらの反応が盛んに起こるため肝臓や腎臓に負担がかかります。
さらに、吸収されなかったタンパク質は腸に送られ、有害物質を発生させる悪玉菌の餌となります。悪玉菌が増えて善玉菌が減り、腸内環境が悪化して便秘や下痢になります。おならも臭くなります。
とはいえ、健康であればタンパク質をとりすぎても、それほど心配する必要はありません。
厚生労働省の『日本人の食事摂取基準』にあるように、たんぱく質の過剰摂取により健康障害が生じる明確な根拠があるなら、耐容上限量が設定されなければなりません。
ところが、実際にはたんぱく質の耐容上限量は設定されていません。根拠となる報告が十分には見当たらないためです。
プロテインをとりすぎると…
タンパク質をプロテインで摂取する場合は、純度が高いので少量でたくさんのタンパク質を摂取できるのが利点ですが、とりすぎると逆に欠点になってしまいます。
プロテインをとりすぎると、食品の場合と同様に、肝臓や腎臓に負担がかかってしまいます。
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ただでさえタンパク質は分子構造が複雑で分解・吸収には負担がかかります。
高純度のタンパク質がひっきりなしに入ってくれば肝臓や腎臓に休む暇がありません。
アミノ酸からタンパク質の合成もアミノ酸の分解も肝臓で行われます。過剰なアミノ酸の分解を始終行わなければいけないと、タンパク質の合成が疎かになってしまいます。
タンパク質の必要量より摂取量が少ないと、思うように筋肉が肥大してくれませんが、必要以上に摂取するのも好ましくありません。
筋トレをしている場合、通常、体重1kgに対して2gくらいまでと考えておけばよいでしょう。ただし、それ以上必要な場合もあるかもしれません。
自分にとって必要なタンパク質の量を把握しておくことが大切です。
タンパク質の一日の必要量は…
前出の『日本人の食事摂取基準』は厚生労働省によって5年ごとに更新され、現在使用されているのは2015年版です。平成27~31年度の5年間使用されます。
この報告書の各論のたんぱく質の章で、たんぱく質の推定平均必要量と推奨量が示されています。
たんぱく質を維持するのに必要な量は、成人1日・体重1kgあたり平均して 0.65 gです。
推定平均必要量(一日あたり)
成人では参照体重x0.72gです。
1~14歳は年齢により差がありますが、大雑把に言えば体重1kgあたり1g強(例えば体重28kgに対して30gなど)です。
15~17歳では(体重-10)gくらいで少なめです。
高齢者では参照体重x0.85 gです。
ざっくり言えば、男性12歳以上の推定平均必要量は50g、女性18歳以上では40gです。
推奨量(一日あたり)
推奨量は推定平均必要量×1.25です。
15~17歳と高齢者の推奨量は体重1kgあたりほぼ1gです。
男子の場合、参照体重59.7kgに対して推奨量は61.7gです。
成人男子の推薦量は体重1kgあたり0.9gです。
まとめ
タンパク質、プロテインをとりすぎると肝臓や腎臓に負担がかかり、あまり好ましくありませんが、神経質になりすぎる必要もありません。
タンパク質の一日の必要量は、体重1kgにつき1g~2gくらいの範囲の中で、自分の状況に合わせ、試行錯誤しながら決めていけばよいでしょう。
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