楽して おいしい料理
2021年8月30日のまちかど情報室のテーマは”定番料理に新提案”でした。
いつものレシピよりも少し楽をしても十分においしくできる料理を教えてくれたのは料理研究家 樋口直哉さん。
樋口さんはフレンチレストランでの経験を活かして調理のプロセスを考え直し、新しいレシピを提案しています。
ちょっとやり方を変える方が今より美味しくなるんじゃないかとか、合理的になるんじゃないかと見直していく、提案していくというのが樋口さんのレシピの特徴です。
ハンバーグ
まずは、定番 肉汁たっぷり ハンバーグ。
ちょっと楽をしても十分美味しくなる新提案 があります。
材料で特徴的なのは、肉のつなぎに使われることが多い卵が入っていないことです。
卵を入れなくても塩だけで十分粘り気が出ます。
卵を入れない方が肉の味がしっかり出るので、 今食べる人の嗜好にもあっているんじゃないかと思います。
さらに、玉ねぎはみじん切りをして炒めることが多いですが、生の玉ねぎをすりおろして加えるだけです。炒める手間が省けます。
乾燥したパン粉を牛乳に浸すレシピも多いですが、お勧めなのが生パン粉です。
スーパーなどで手に入る生パン粉を使えば、浸す時間も省けます。
さらに、生パン粉が肉から出た肉汁を吸ってくれるので、仕上がりが結果的にジューシーになります。
最後に全体を混ぜ合わせれば、肉だねは出来上がり。
これを片面分3分ずつ焼いて、しっかりと火が通ったら完成です。
所々楽をしても美味しそうで、肉の美味しさも感じられます。
ハンバーグは、思い立ってから作るまで手間がかかりますが、合理的な工程をとると、すごく簡単な料理に感じてもらえるかなと思います。
鶏の唐揚げ
続いて、カリッとジューシー鶏の唐揚げ。
樋口さんの新提案は、まず、鶏肉につける下味。
醤油や酒などに数10分漬け込むレシピがありますが、樋口さんは軽くあえるだけで十分だと言います。
調味料は和えるだけ。唐揚げは味が早く入るように、鶏肉を小さく切っているので、浸す程度で味が入ります。
揚げる工程は、通常、高温に熱した油で揚げますが、常温から揚げ始めます。
低温からじっくり揚げているので、肉が固くならずにジューシーな仕上がりになります。
最後は180℃前後の高温でしっかり揚げます。こうすることで、表面はカリッとしても中は生という失敗が減ります。
じっくりなので肉の中心まで火が通りやすいです。こんがり色づくまで10分ほど揚げたら完成です。
ちょっと楽していつもと違っても、カリッとジューシーに仕上がります。
食材の性質とか、どうしてこういう料理法をするのか理由を知っておくと料理が美味しくなるということです。
時短になって美味しくなる。いい事づくしです。
定番料理は作るのに飽きるかもしれませんが、ちょっと工夫してみて、自分のオリジナルの方法を試すのもいいかもしれません。
丼物 パスタ料理をよりおいしく
2021年9月13日のまちかど情報室のテーマも”定番料理に新提案”でした。
家庭で料理する機会が増えていると思いますが、丼物とかパスタ料理などをより美味しく作れる新提案をしてくれたのは、今回も料理研究家 樋口直哉さん。
樋口さんは、今までのやり方を、本当にこれでいいのかな、と検証していくことで、新しい味に出会えるのではないかといいます。
やわらか フワトロ 親子丼
まずは、丼物の定番親子丼。やわらかな鶏肉とふわふわトロトロの卵が魅力です。
まずは鶏肉。
沸騰させた煮汁で鶏肉を煮込むというレシピも多くありますが、火が通り過ぎて肉が固くなってしまうことがあります。
そこで、樋口さんは軽く煮立ったところで火を止めてしまいます。
煮汁は十分に温まっているので、余熱で火を通していきます。程よく肉に火が通って固くなりにくいです。
ずっと煮立てていると一気に火が入ってしまって固くなります。
弱火で火を通して火を止めて置いておくと、肉が柔らかく仕上がります。
続いては卵。
こちらも難しいですが、白身はしっかり、黄身はやわらかくするのが親子丼のポイントですが、これが難しいです。
煮汁に溶き卵を一気に入れるレシピもある中で、樋口さんは2度に分けて加えていきます。
再び加熱した煮汁に、まず先に白身を多めに入れて、後から黄身が多めの残りを入れます。
白身の方が黄身より固まるのに時間がかかるので、入れるタイミングを分けることで、それぞれ程良い火加減になります。
親子丼は割と作るのが難しいの丼物だと思いますが、今回は弱火でゆっくり加熱をして、余熱で火を通す工程をとっているので、比較的作りやすいレシピになっているかなと思います。
喫茶店でおなじみ スパゲティナポリタン
親子丼に続いて、喫茶店でおなじみのスパゲティナポリタン。根強いファンも多いはずです。この料理にも新提案があります。
ポリタンは茹でたパスタに後からケチャップを入れるとべちゃっとしてしまうことがあります。
そこでケチャップを先に炒めるのが樋口さんの技です。これで水っぽくならないで、コクのある仕上がりになります。
先にフライパンでケチャップを炒めて水分を飛ばしておくと、酸味も飛んで味も濃厚になるし、よく麺ともからみます。
それだけではなく、パスタを茹でる時もナポリタンならではの新提案があります。
沸騰させたお湯に塩を入れるのは一般的ですが、樋口さんは砂糖も加えます。量は塩と同じ程度。
砂糖を入れると、糖分が麺に含まれるデンプンと結びつくので、 水分が保たれて、塩だけで茹でるよりも、モチモチするというのがメリットです。
喫茶店などで食べるパスタがモチモチのナポリタン。お湯に砂糖を加えることで、店の味に近づけられます。
茹でた後に冷蔵庫に入れておいても、同じような感じになります。
普段自分で料理していると、自分の味しか作れないので、だんだん飽きてきます。
意識して違う人のレシピを作ってみると、料理に飽きないかなと思います。
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