洗濯 汚れ落としと臭いシワ対策 茂木康之 まちかど情報室 10月26日11月2日

洗濯家庭

2020年10月26日のまちかど情報室のテーマは”洗濯 汚れ落としにひと工夫”でした。自宅で衣類の汚れを上手に落とすためのひと工夫を教えてくれたのはクリーニング店を経営する茂木康之さん。茂木さんは洗濯のノウハウを本やイベントを通じて紹介しています。

おうち時間が増える中で、汚れを落とす方法を知りたいという人が増えています。時間があって家で自分でケアできるのであれば、ひと手間かけることによって、もっと家で洗えることは広がります。

そこで茂木さんの技がこれ。

洗濯機を上手に使って汚れを落とす

洗濯物を入れて後は全自動ということではなく、水の量や使う洗剤を自分で決めることが大切です。衣類の汚れがひどいとき、つい洗剤を増やしたりしがちですが、泡立ってしまうと逆効果です。繊維から汚れを引き離す洗剤の働きを泡が妨げてしまいます。

汚れが気になるときはまず水を増やす

汚れを落としたいとき、まず増やすのは水です。大切なのは水です。水が多いほうが汚れが浮き上がりやすいです。ポイントは洗濯物を軽くこぶしで押して、手首の上まで浸かるようにします。この水の量の確認は洗濯機を止めてから行ってください。

すすぎの際も同じです。手首の上ぐらいまで水を加えると、汚れがよく落ちます。

粉末洗剤と液体洗剤を使い分ける

洗剤は液体と粉末を使い分けることがポイントです。汚れは粉末洗剤のほうがよく落ちます。一般的に粉末のほうが液体と比べて洗浄力が強いですが、その分、生地が傷みやすいです。なので、通常は生地に優しい液体洗剤を使って、汚れがひどいときは粉末洗剤を使うのが良いです。

さらに普段、家ではなかなか洗わないものにチャレンジするのもおすすめです。たとえば、ダウンジャケット。

ダウンジャケットはまず手洗いで

ダウンジャケットを冬の間一度も洗わずに一冬過ごす方もいらっしゃると思いますが、洗うのが大事です。着用して汚れたとか、何か食べ物が付いて汚れてしまったとか、そのタイミングで洗うほうが、洋服にとってはアンチエイジングにつながります。

大切なのは洗濯機に入れる前のひと手間。まず、弱アルカリ性洗剤と水を1:1で混ぜます。弱アルカリ性洗剤は普通に店に置いていて、普段、家で使っている方も多いと思います。これを首や襟など汚れやすい場所に吹きかけ、ポンポンポンとたたき洗いします。

そして、30~40℃のお湯に中性洗剤を入れてそこに漬けます。ダウンの空気をしっかり抜いて、中までしっかり水を染み込ませるのがポイントです。

しぼってからネットに入れて、ダウンジャケットが洗えるタイプの洗濯機に入れてください。ここでは洗剤を入れずに水を増やして洗えば汚れがちゃんと落ちます。

洗濯機でダウンジャケットを洗えることを確認した上で行ってください。

ハンガーにかけて半乾きになるまで干してから乾燥機にかけるとふわっと仕上がります。

ダウンジャケットが怖い方は、この洗い方はシャツなどでも使えるので、ご自分で選択してください。

正しい洗い方をしてしっかりと洗浄することで、気持ちよく過ごせる日が毎日来るのではないかと思います。

臭い・シワなく気持ちよく着るための洗濯

11月2日のまちかど情報室のテーマは”洗濯 気持ちよく着るために”でした。一手間かけることで、臭い・シワもなく快適に仕上がる洗濯術を茂木康之さんが教えてくれました。

臭いを抑える洗濯

汚れの落とし方ととともによく寄せられる相談は、臭いが取れないことです。臭いの問題がすごく多いです。しっかり干したのに、ちょっと臭うときがあります。その原因となっているのがモラクセラ菌という細菌です。

モラクセラ菌は洗濯槽でも繁殖します。汗や皮脂、洗剤のカスを好むので、洗濯槽で繁殖しやすいのです。ここから菌が服に移って臭いの元になります。

そこで大切なのが、洗濯槽の掃除です。春夏は1ヶ月に1回、秋冬は3ヶ月に1回洗濯槽を洗いましょう。洗濯槽を洗えば、臭いはだいぶ抑えられます。なお、洗濯槽の掃除用洗剤は使用方法を確認して使ってください。

洗濯槽をきれいに保つのが大事なので、かご代わりにして服をためておくのはやめましょう。湿気を好むモラクセラ菌は、汗を吸った 服にも繁殖しやすいです。そのため、汗やし皮脂が付きやすいタオル・下着・靴下とそれ以外を分けて、通気性の良いかごに入れましょう。

服を傷めない洗濯

気持ちよく着るために大切なのが、服を傷めないこと。色が落ちたり、縮んだり、ほつれたりするとがっかりします。いかに洋服を守りつつ汚れをしっかり取るかが、いちばん重要なポイントです。

そこで大事なのが洗濯を始めるときの順番です。通常洗うときは洗濯機の中に洗濯物、水、洗剤の順に入れるかと思います。

しかし茂木さんはこの順番が違います。まず水位を選んでからスタートさせて、最初に水をためます。洗濯物が多いときは、いちばん上の水位まで。水が溜まってきたら、そこに直接洗剤を入れます。

ここでポイントは水と洗剤をよく混ぜて、よく混ざってから洗濯機を一時停止して洗濯物を入れることです。服を入れてから水を入れると、繊維が水をすぐに吸収してしまって、それが色落ちや縮みの原因になります。水と洗剤がよく混ざった中に服を入れると、洗剤の成分が色落ちや痛みを防いでくれます。

シワを防ぐ洗濯

いざ服を着るときに気になるのがシワです。そこで達人の技は、ワイシャツなどの脱水は1分くらいで済ますことです。脱水時間が短いほどシワになりづらいです。そのため、脱水は1分ほどに設定します。

そして干すときは、肩や袖口などの縫い目を引っ張って伸ばします。多めに残っている水分で、下に引っ張られて自然とシワが伸びます。

一手間かけることによって、洋服を気持ちよく長持ちして着られることは多くあります。もっと洗濯が好きになってくれる人が増えるのではないかと思います。

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