冷凍/解凍のコツ 下味冷凍・だし解凍 西川剛史 まちかど情報室 2月22日

冷凍家庭

2021年2月22日のまちかど情報室のテーマは”冷凍術 上手に活用しよう”でした。生鮮食品を買い置きするために欠かせない冷凍庫。上手に冷凍する方法やオススメの冷凍術を教えてくれたのは、冷凍食品の商品開発を手掛ける一方で、動画や書籍で冷凍術を伝えている西川剛史さん。

冷凍の基本

冷凍すると悪くなるというイメージの方が多いと思いますが、冷凍の基本をしっかり守れば、基本的にはちゃんと元の状態をキープすることができます。

オススメなのは食材の乾燥や酸化を防ぐため、ジッパー付きの保存袋に入れて冷凍することです。その時大事なのが、できるだけ空気を抜くことです。

その空気の抜き方に西川さんの冷凍術があります。

西川流 冷凍術①

ジッパーの真ん中あたりに空気穴を作り、しっかり下から空気を追い出していって、最後にその口を閉じる

こうすることで、しっかり空気を押い出せます。ここはしっかりやりましょう。

西川流 冷凍術②

袋の中身をできるだけ薄く平らに広げること

冷凍することで食材の組織の中にある水分が凍りますが、薄く平らにするとそのスピードを早められます。

じわじわ長い時間をかけて凍らせてしまうと、細胞の中の氷の結晶がどんどん大きくなってしまうので、細胞破壊がすごく起きやすく起きやすくなります。それがよくないです。

素早く凍らせれば、食感を保つことができます。さらに冷凍は保存だけでなく、食材を変化させたり、美味しく味付けさせることができます。

例えば豆腐。凍らせることにより、肉のような食感になります。豆腐は冷凍することで組織が変化してスポンジ状に変わるので、中の水分を抜きやすくなります。食感に弾力が生まれます。

これに卵や片栗粉を混ぜて油で揚げると、チキンナゲット風になります。

また生姜や醤油と一緒に炒めれば、そぼろ風の食感を味わえます。

さらにオススメの冷凍術があります。

西分流 冷凍術③

食材にあらかじめ下味 調味料で味付けをしてから冷凍する

例えば鶏もも肉の場合は、両面に塩を振り、オリーブオイルを加えて冷凍します。こうすることで食材の鮮度をキープしながら味付けも付けもできてしまいます。

油を鶏肉の表面にコーティングすることで、しっかり表面を覆うことができます。そうすると乾燥をしっかり抑えることができます。

食材に冷凍時と解凍時にしっとり味が染み込んで美味しくなります。下味をつけて冷凍しておくと、蒸し焼きにするだけで美味しく食べられます。

このほかにも、豚肉を生姜のタレにつけて凍らせておけば、生姜焼きも簡単にできます。また、料理の時短にもつながります。

使うことを考えて冷凍すると、時間がない時にも健康的で豊かな食生活を送ることができます。それが冷凍技術なので、ぜひ活用してほしいと思います。

食感が変わる食材を冷凍する例として、豆腐を紹介しましたが、しらたきも冷凍前よりも細くなって、クラゲのようなコリコリとした食感になります。中華風サラダなどに入れるとおいしいです。冷凍することで、変化するということです。

解凍の基本

2021年3月1日のまちかど情報室のテーマは”解凍術で 食材おいしく”でした。解凍術は冷凍術と同じくらい、あるいはそれ以上に大切です。食材を上手に解凍するワザを教えてくれたのは、今回も冷凍生活アドバイザー 西川剛史さん。

冷凍すると味が落ちると思っている方も結構多いとは思いますが、そういった方の多くが解凍で失敗しています。解凍の仕方を間違えるだけで、ほんとうに食感が悪くなったり、ドリップという旨味の液体が外に出てしまったりします。

短時間で素早く解凍することが大切です。解凍するときに食材にダメージが出やすい温度帯があります。

1つは常温です。10℃~40℃。この温度帯では、酵素の働きによって食材の味や栄養が損なわれやすいと言われています。

もう一つは-5℃~-1℃です。こちらでは、食材の組織の中で氷の結晶がどんどん大きくなって、組織を破壊してしまいます。

なので、解凍するときには、この2つの温度帯をなるべく避けることが大事です。そこで…

西川流 解凍術① 加熱解凍

凍ったまま一気に高温で加熱するので、2つの温度帯を素早く通過することができます。冷凍した野菜や貝類に向く解凍方法です。

西川流 解凍術② 氷水解凍

野菜や貝と比べて、中に火が通りにくいのが肉や野菜です。氷水の中に冷凍した食材を入れて解凍するのが氷水解凍です。

肉や野菜の解凍でまず思い浮かぶのは、流水で解凍する方法ですが、水温が10℃を超えると食材にダメージを与えてしまいがちです。この温度帯に入ってしまいます。

氷水ならおよそ1℃なので、ダメージを受けやすい温度帯を避けながら解凍することができます。薄く切った肉や魚だと10分から20分ほどで解凍できます。

生の肉や魚は解凍中に非常にダメージを負いやすいです。温度はキンキンに冷やした1℃くらいの氷水で解凍した方が美味しく解凍できます。

西川流 解凍術③ 冷蔵庫解凍

氷水解凍だと時間がかかるような厚い肉や大きめの魚の場合は、冷蔵庫での解凍がオススメです。朝、食材を冷凍庫から移しておけば、夕方頃には解凍できます。

西川流 解凍術④ だし解凍

食材に美味しく味付けをしながら解凍する技もあります。それがだし解凍です。凍った食材に直接調味料をかけて、解凍しながら味をつけるやり方です。

例えば、生のまま冷凍した小松菜。これにはめんつゆを入れて、そのまま10分から20分ほどおくだけです。解凍するときに味が染み込んで、そのままでもおいしく味わえます。

さらにピーマン。炒めるだけでなく、だし解凍にも向いています。

食材に適した解凍方法が大事です。正しい解凍方法をぜひ皆さんに知って欲しいです。

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