消しゴムはんこの彫り方と押し方 津久井智子 まちかど情報室

寅年 年賀家庭

2021年12月14日のまちかど情報室のテーマは”すべてが味に 消しゴムはんこ”でした。

ゴム版をスタンプのように加工して、押して楽しむ消しゴムはんこ。

魅力を教えてくれたのは消しゴムはんこ作家 津久井智子さん。

津久井さんは、消しゴムハンコの作家として魅力を伝えています。

「手軽な道具で簡単にはじめられる。とっつきやすさが魅力だと思います。 」

おすすめは、贈り物に消しゴムはんこを活かすこと。

これからの季節、年賀状。手作り感が出て良いと思います。

最低限必要なのは、まずゴム版。専用のものが売られています。はがきの大きさ、さらに大きいものなど。

彫るのに使うのは、主にカッターナイフ。

インクは押す素材に合わせて様々なタイプがあります。 紙や布には水性。金属などには油性。

初心者はだるまを彫ってみよう

今回挑戦するのは、縁起物としておなじみのだるま。初心者にも向いている図柄です。

「縁起物の図案としては簡単なほうで、顔があるはんこの方が、他の人と同じものを作っても自分の味が出やすいです。 」

インクで色をつけておいたゴム版に、トレーシングペーパーに描いた図案を当てて、爪でこすります。

すると、綺麗に転写できます。

カッターで余白を切り離したら、これで準備完了。

彫るのにあまり力がいらないというのが、ゴム版の特徴の一つです。

カッターではなくゴム版の方を動かすときれいに彫れます。

「野菜の皮むきとか包丁をあまり動かさないのと同じで、 消しゴムを動かした方が、慣れると思い通りに彫りやすいと思います。 」

図柄の輪郭を切り出す面取り。

周囲を斜めの土手状にすることで、押したとき安定してきれいに図柄が出ます。

続いてだるまのお腹の模様。

細い線を彫る時はカッターより、彫刻刀の方がうまくいきます。

大事な顔。目を残して、口を残して、周りを掘っていきます。 黒い部分を残します。 表情を作っていきます。

初心者だとうまくいかない事も多いですが、これも味です。これもいいです。

「理想通りに掘らないと失敗と思いやすいですが、慣れないうちのデコボコ感が可愛かったりするので、そういう遊びだと思った方がいいかなと思います。」

ゴムにインクをムラなくつけていきます。

しっかりと押すと、正月にぴったりのお年玉袋の完成です。

形がいびつでも味わいです。

「思いが届くというか、気持ちが伝わりやすいんじゃないかなと思います。はんこがいびつなら、いびつなりに笑ってもらえたり、楽しんで喜んでもらえるんじゃないかなと思います。」

 

2021年12月21日のまちかど情報室のテーマは”いろいろ押せる 消しゴムはんこ”でした。

前回はハンコの掘り方を教えてもらいましたが、今回はハンコの押し方についてです。

工夫するといろいろな使い道があります。

教えてくれたのは今回も消しゴムはんこ作家 津久井智子さん。

津久井さんは、はんこを暮らしに活かすアイデアを発信しています。

ゴム盤をスタンプのように加工する消しゴムはんこ。

津久井さんは、はんこを押すことにもこだわってほしいと言います。

「いろいろなアレンジができるので、彫ると押すで楽しみ方が違うところが面白いです。 」

押す楽しみ 重ね押し

押す楽しみで津久井さんがまず勧めるのは重ね推しです。複数のパーツを重ねて1つの図柄を作ります。

1つ目のパーツを黄色で押して、もう1つ重ねると来年の干支トラが現れます。

両端を合うようにするとうまく押せます。

大小6つのパーツを合わせる門松の消しゴムはんこ。

それぞれ色の違うインクをつけて、ちょっとずつ重ねていきます。

多彩な色使いと複雑な図柄が表現できるのが、この重ね押しの魅力です。

初心者はずれてしまうこともありますが、これもご愛嬌です。

「はんこ自体はシンプルなパーツの組み合わせで、それを重ねると凝った絵に見えるという遊び方です。 」

布製品にはんこを押す

次に津久井さんがおすすめするのは、布製品にはんこを押すことです。

布にはんこを押すだけで印象が大きく変わります。

「無地で無機質なシンプルなものが、はんこを押すことで、自分のオリジナルのものになる楽しみ方ができます。 」

例えば、綿の巾着袋。

使うのは、紙や布などに押せるインクです。

紙に比べてインクが乗りにくいので、たっぷりつけるのがポイントです。

ゴム版がずれないように、布にしっかりと押したら、インクが乾くのを待って、アイロンがけ。

インクが熱で定着するので、洗っても色落ちしにくくなります。

真っ白な無地のハンカチも消しゴムはんこでアレンジできます。

シンプルな図柄でも、色を変えることで単調にならずにかわいい仕上がりになります。

「最初は1色でポンと押すだけでもかわいいですが、色々な色で押すと楽しくてウキウキすると思います。 」

続いての技はインクの使い分けです。

油性のインクを使えば、思いがけない素材にも消しゴムはんこを押せます。

例えば、珪藻土のコースターにも押せます。

さらにCDのようなプラスチックの素材にも、どんな曲を録音したのか覚えておくため、はんこを押すのはいかがでしょう。

「作る人によって味が変わるのがいいところですし、色合わせも色々試して、ずれたり、濁ったったりしても、それが味だと思って、色々作っていくといいと思います。」

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