2021年6月14日のまちかど情報室のテーマは”心と体 呼吸で整える”でした。ストレスを感じる状況でも、呼吸を深くすることで心身を整える技を教えてくれたのは昭和大学名誉教授 本間生夫さん。
呼吸筋ストレッチ体操
ストレスと呼吸は深い関係があります。
特に今現在、コロナ禍でストレスがかかりやすくなっています。ネガティブな感情が強くなってくると呼吸が速くなります。
呼吸の速さは脳の扁桃体がコントロールしています。人がストレスを感じると扁桃体が刺激され、呼吸のリズムが速くなります。その速くなったことが、またストレスに繋がるという悪循環が起きます。
浅く速い呼吸は、感情と密接に関わっているので、感情的にもやる気がなくなってきたり、イライラしたりなどが起こってきます。
それを軽減するためには、深く呼吸することが重要で、鍵となるのが、呼吸に関わる筋肉 呼吸筋です。
そこで達人の技が 呼吸筋ストレッチ体操です。
息を吸うための筋肉、吐くための筋肉をストレッチして柔らかくし、正しく筋肉が動くことで、ゆっくりとした呼吸になります。
息を吸うための筋肉のストレッチ
まず、息を吸うための筋肉のうち、主に背中にある二つの筋肉 僧帽筋と脊柱起立筋を延ばします。
動作は簡単です。胸の辺りで両手を組んで、腕を斜め下に伸ばしながら背中を丸めます。そして元に戻すだけです。
ポイントは呼吸の仕方で、最初に息を吐き切っておきます。
そして、鼻からできるだけゆっくりと息を吸いながら背中を丸めます。
背中を前に曲げてくると背中の筋肉は伸びます。その状態で息を吸うと、その筋肉がさらに柔らかくなってきます。
息を吸い終わったら、口からゆっくりと息を吐きながら元に戻します。
これを3回繰り返すと1セットで、毎日1セット以上続けることが大事です。
息を吐くための筋肉のストレッチ
次は息を吐くための筋肉のストレッチです。肋骨の周りの筋肉です。
こちらは、前回紹介した姿勢を整えるストレッチと似ていて、まず鼻から息を吸いながら、後ろで両方の手のひらを上にして組みます。
そして斜め上を見て、口からできる限り息をゆっくりと吐きながら、腕を真っ直ぐにします。
これで肋骨の周りの筋肉を伸ばします。これも3回が1セットで、毎日1セット以上続けると効果的です。
呼吸筋が非常に動きやすくなると、肺機能上もとてもいい効果が出るので、皆さんもこの体操を続けてみてください。
呼吸を深くするには、他にもゆっくりとしたテンポの歌をきちんと息継ぎしながら歌うことも深呼吸になりますので、オススメです。
2021年6月21日のまちかど情報室のテーマは先週と同じ”心と体 呼吸で整える”でした。奥深い深呼吸の世界をシチュエーションごとに教えてくれたのは、今回も昭和大学名誉教授 本間生夫さん。
呼吸筋ストレッチをして深呼吸
人はストレスを感じると呼吸が早く浅くなって、それがまたストレスになるという悪循環に陥りがちです。
これは無意識になってしまいます。
そのため深く呼吸をすることが大切で、鍵となるのが呼吸筋という肺の周りなどにある筋肉です。これをほぐすのが大事です。
息を吸うための筋肉、吐くための筋肉、これらを総称して呼吸筋と呼んでいます。
筋肉をストレッチして柔らかくし、働くように調整してあげることが重要です。
猫背のときの呼吸筋ストレッチ
例えば気分が落ち込むと肩を落としてしまいがちです。
すると猫背になって息が吸いづらくなり、なおさら呼吸が浅くなってしまいます。
この状態の時は、胸の上から肩にかけて、筋肉が非常に硬くなっています。動かしにくくなっています。
そこで、呼吸筋の一つである背中の僧帽筋をストレッチすると、猫背が改善されて、深呼吸しやすくなります。
肩を回します。まず両肩を前に寄せながらぐっと上げて、その後、両肩を後ろで寄せるようにして下げます。
これで僧帽筋が柔らかくなります。呼吸をしっかりしてください。
鼻から息をゆっくり息を吸いながら肩を上げて、今度は吸い終わったら、口からフーッと息を吐きながら肩を下げていきます。
ちょっとうつむき加減になっている時に、こうして肩を3回ほど回すといいです。深呼吸の効果がグッと出てきます。
寝付けないときの呼吸筋ストレッチ
なかなか寝付けないということがあるかと思います。その時、呼吸も浅くなっている場合があります。
一日の疲れで胸鎖乳突筋や斜角筋という首の呼吸筋が硬くなっているので、そこを柔らかくすると深い呼吸ができて、寝付きやすくなります。
こちらも動作は簡単です。まず仰向けになります。
鼻からゆっくりスーッと息を吸いながら横を向いて、首筋がピンとしっかり伸びたなと感じるところで息を止めます。
息を吸い終えたら、今度は口から息を吐きながら、顔を正面に戻します。これを反対もします。
左右やると1セット。寝る前に3セット以上行うと効果的です。簡単にできます。
温めたタオルをしばらく首に当てて血行を良くしててから行うとより効果的です。
目覚めたときの呼吸筋ストレッチ
そして最後は目覚めた時。体をシャキッとするためにも深呼吸が有効です。
呼吸筋は寝ている時も動いていますが、それは一部であって、呼吸筋の働きも寝ている時は落ちています。
呼吸筋を目覚めさせることが非常に大切になってきます。
鼻から息をゆっくりと吸いながら、膝をできるだけや胸の方に寄せます。このとき肋骨周りの呼吸筋が刺激されます。
そして、口から息を吐きながら、元の姿勢に戻していきます。これも3回以上やると、呼吸筋が柔らかくなって、深い呼吸につながります。
起きた時に呼吸がしやすい、胸がすっきりしているというのは重要です。
是非この体操を普段習慣付けてやってもらいたいと思います。
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